【ジャパンディスタイル連載 壁編】ジャパンディスタイルの住宅を作るためには⁉素材など各ポイントのおススメを紹介

みなさん、こんにちは。 前回は床のお話でしたが、今回はジャパンディスタイルの壁づくりについてご紹介します。 壁は部屋の印象を大きく左右する重要な要素。和と北欧の良さを融合したジャパンディならではの、シンプルで温かみのある壁づくりのコツをお伝えしますね。


自然素材の魅力を活かしつつ、モダンな雰囲気も取り入れた壁。そんな素敵な空間づくりのヒントが、きっと見つかるはずです。和紙の柔らかな光、土壁の温もり、木の香り...。日本の伝統的な要素を現代的にアレンジすることで、心地よい暮らしの空間が生まれます。


さあ、一緒にジャパンディスタイルの壁づくりの世界を覗いてみましょう。きっと、あなたの家にぴったりの「和モダン」な壁のアイデアが見つかるはずです。


≪目次≫

-ジャパンディ壁づくり:基本の考え方

-おすすめの壁材と特徴

-壁紙で叶えるジャパンディスタイル

-和モダンを演出する壁づくりテクニック

-締め文


■ジャパンディ壁づくり:基本の考え方

ジャパンディスタイルにおいて、壁は単なる部屋の境界線ではありません。それは空間全体の印象を決定づけ、心地よい安らぎと洗練された雰囲気を生み出す重要な要素です。和の落ち着きと北欧のシンプルさが融合したこのスタイルでは、壁に使う素材や色、質感にこだわることで、その魅力を最大限に引き出せます。


ここでは、ジャパンディスタイルの壁づくりにおける基本的な考え方を、3つのポイントに分けてご紹介します。日々の暮らしに美しさと安らぎをもたらす壁を一緒に考えていきましょう。


- ベースは「ニュートラルカラー」で統一感を

ジャパンディスタイルの壁の基本は、白、ベージュ、グレーといったニュートラルカラーです。これらの色は空間に広がりと明るさをもたらし、北欧デザインのシンプルさと和の静けさ、どちらの要素とも自然に調和します。


壁全体を落ち着いたトーンで統一することで、家具や小物など他のインテリア要素が引き立ち、洗練された印象になります。単調にならないよう、わずかなトーンの違いや素材の質感で表情を加えるのがコツです。


- 自然素材の「質感」を大切に

ジャパンディスタイルでは、自然素材の温もりと質感を壁に取り入れることが非常に重要です。例えば、漆喰や珪藻土のような塗り壁材は、独特の風合いと調湿機能で空間を快適に保ちます。


また、木材パネルや和紙の壁紙は、自然な表情と柔らかな光の反射で、視覚的にも触覚的にも心地よさを与えてくれます。これらの素材が持つ本来の美しさを活かすことで、空間全体に深みと温かみが生まれます。



- 「余白の美」で洗練された空間を

日本の伝統的な美意識である「余白の美」は、ジャパンディスタイルの壁づくりにも通じます。壁に飾り付けを詰め込みすぎず、シンプルな状態を保つことで、空間に広がりと落ち着きが生まれます。


アートを飾る場合も、厳選した一点をゆったりと配置するなど、過度な装飾を避けるのがポイントです。壁そのものが持つ素材感や色彩を最大限に活かし、「引き算の美学」を意識することで、より洗練されたジャパンディ空間を演出できます。


以下の項目ではそれぞれについてもう少し深く紹介していきます。


■おすすめの壁材と特徴


ジャパンディスタイルの魅力を引き出す壁材選びは、とても大切です。自然素材を活かしながら、快適な空間づくりができる壁材をいくつかご紹介させていただきます。


・漆喰

漆喰は、日本の伝統的な壁材として古くから親しまれてきました。自然な風合いが魅力で、ジャパンディスタイルにぴったりの素材です。

漆喰の良いところは、見た目だけでなく健康面でも優れていること。 調湿効果があるので、湿気が高いときは水分を吸収し、乾燥しているときは水分を出してくれます。

また、漆喰には空気をきれいにする効果もありますよ。消臭効果や抗菌効果があるので、赤ちゃんのいるご家庭にもおすすめです。


・珪藻土

珪藻土も、ジャパンディスタイルにぴったりの壁材です。天然素材でできるので、自然な雰囲気を演出できます。


珪藻土の特徴は、なんといっても高い調湿性能。漆喰よりも水分を吸収・放出する力が強いです。そのため、結露やカビの心配はほとんどありません。


・エコカラットな素材

エコカラットは、多孔質のインテリア壁材です。見た目はシンプルでモダンな印象で、ジャパンディスタイルにもよく合います。

エコカラットの特徴は、優れた調湿・消臭・防カビ機能。日本の高湿度気候に適した壁材なんです。特に、湿気が気になる浴室やキッチン周りにおすすめです。


木材パネルは、見た目だけでなく触り心地も良いのが特徴。素足で歩くと、木のやさしい感触が心地よいです。


・木材パネル

最後に、木材パネルをご紹介します。木の温もりを感じられる素材で、ジャパンディスタイルの温かみのある雰囲気づくりに最適です。


木材パネルは、見た目だけでなく触り心地も良いのが特徴です。

触れてみると、木のやさしい視覚が心地く、その香りには心を落ち着ける効果があります。

木材パネルを使う際は、明るい色の木を選ぶと、部屋全体が明るく開放的な印象になります。例えば、栗やバーチなどの木材がおすすめです。


これらの壁材をうまく使って、ジャパンディスタイルの魅力を最大限に引き出してください。自分の好みや生活スタイルに合わせて、壁材を選んでみてくださいね。


■壁紙で叶えるジャパンディスタイル

壁紙選びは、ジャパンディスタイルの空間づくりの重要なポイントです。適切な壁紙を選ぶことで、和と北欧の要素をバランスよく取り入れて、心地よい空間を演出できます。


-ベースの部分の選択

ジャパンディスタイルでは、壁紙の質感も重要なポイントです。触りたくなるような、温かみのある質感を選びましょう。

たとえば、植物の繊維のような質感の壁紙は、自然な雰囲気を演出できます。また、和紙のような繊細な質感の壁紙も素敵です。光の当たり方によって表情が変わり、奥行きのある空間を作りましょう。


-アクセントウォールの作り方

部屋全体を同じ壁紙で統一するのもいいですが、一面だけ違う壁紙を使うアクセントウォールも素敵です。これで、空間に変化をつけられます。


和のテイストを取り入れるなら、和紙調の壁紙がおすすめ。柔らかな光の反射と独特の風合いが、和モダンな雰囲気を演出してくれます。また、水墨画風の植物柄や、石を思わせるデザインの壁紙も素敵ですよ。


北欧テイストを強調したい場合は、木目調の壁紙や、シンプルな幾何学模様の壁紙がいいでしょう。 明るい色味の木目調壁紙なら、部屋全体が明るく開放的な印象になります。


具体例として壁掛けテレビがある一部分のみを別の素材にすることでアクセントが加わり、空間の印象をガラっと変えることもできます。

※壁掛けテレビの施工で使用した大谷石の写真です


-質感にこだわる

ジャパンディスタイルでは、壁紙の質感も重要なポイントです。触りたくなるような、温かみのある質感を選びましょう。

たとえば、植物の繊維のような質感の壁紙は、自然な雰囲気を演出できます。また、和紙のような繊細な質感の壁紙も素敵です。光の当たり方によって表情が変わり、視界のある空間を作りましょう。


質感のある壁紙を選ぶときは、実際に触れてみることをおすすめします。

触り心地が良く、見た目も素敵な壁紙を選べば、毎日の暮らしが少し特別なものになりますよ。


壁紙選びは、ジャパンディスタイルの空間づくりの基礎となる大切な要素です。 落ち着いた色合いをベースに、和と北欧のエッセンスをバランスよく取り入れることで、心地よい空間が生まれます。自分の好みや生活スタイルに合わせて、ぴったりの壁紙を見つけてくださいね。


■和モダンを演出するための壁を作るテクニック

-土壁風仕上げを作るテクニック

土壁風の仕上げは、日本の伝統的なデザインを現代的にアレンジしたい方におすすめです。土壁を使うのではなく、塗り壁風の質感を再現した壁材や塗料を使うことで、手軽に土壁の見た目を実現できます。


例えば、漆喰や珪藻土など自然素材を使った塗り壁仕上げは、独特の質感と温かみが特徴です。これらの素材は調湿性や消臭性にも優れており、機能性も優れています。また、色味はベージュや淡いグレーなど落ち着いたトーンを選ぶと、和モダンな雰囲気が引き立ちます。


-板張り風デザインの特徴とテクニック

板張り風デザインは、木材特有の質感と洗練された印象を同時に楽しめる方法です。

例えば、壁の一部に木材パネルを取り入れて、空間全体が引き締まり、高級感が生まれます。

また、縦張りと横張りで印象が大きく変わるため、自分の好みに合わせて選ぶことができます。


さらに、木材パネルにはさまざまな色味やテクスチャーがあるので、他のインテリアとの調和も取りやすいです。


これらのテクニックを活用することで、日本らしさと現代的なデザインが融合した和モダンな空間を作り出せます。


■まとめ

シンプルさと自然素材の温かみを大切にしながら、色や質感にこだわることで、和と北欧の良さを融合した素敵な空間が生まれます。


漆喰や珪藻土、エコカラット、木材パネルなど、それぞれの壁材には特徴があり、お部屋の雰囲気づくりに大きな役割を担っています。また、壁紙を上手に使えば、手軽にジャパンディスタイルを演出できますね。


和紙の活用や土壁風の仕上げ、板張りデザインなど、和モダンを演出するテクニックも覚えておくと、より個性的な空間づくりが叶います。


自分らしさを大切にしながら、心地よい空間づくりを楽しんでみてください。

皆さんの素敵なジャパンディスタイルの空間づくりを応援しています!


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